発達障害やASDの療育は、いつから取り組めば良いのか

オゾノフら(1998)は,ASDに対して有効な療育プログラムに共通する特徴を3点挙げています。

 構造化された行動療法的で教育的なアプローチをとっていること
 プログラムを家庭でも実施するために親のトレーニングも行っていること

 ③5歳までに開始しているということ
文献) Ozonoff, S. et al.: Effectiveness of a home program intervent ion for young children with autism. J Autism Dev Disord., 28: 25-32, 1998.
 
これらの調査から、20年経っています。
最近では、
 ①脳科学に基づく(科学的根拠のある)最新のプログラムを活用すること
 ②行動的な問題リスク、精神疾患に関するリスク、様々な疾病リスク、最貧困に陥るリスクを避けるために、本人の障害の特性を理解すること。次にその対策として、構造化、ABA、代替コミュニケーション、神経心理学等に精通しておくこと。
 ③親は、あらゆる活動(療育、教育、支援)の中心となり、子どもの教育権や生存権を中心に守ること。専門家を必要に応じて選択し、協力してもらうこと。
 ④1歳半検診から指摘があったら療育に取り組んだ方が良いが、療育開始時期が15歳以上であっても療育をやらないよりはずっと良いから取り組むこと。(30歳程度まで療育の効果が報告されている研究もある。)
 ⑤社会体制の整備に応じて、自らがキャリアファンタジーを失わないこと。そのためにも、生涯の計画を早期に作成し、成人以降の備えをすること。成年後見制度等、遺言、信託等のファイナンシングについては特に意識すること。


 

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